著作
2018年

2018年2月1日, シュタイナー教育思想の再構築-その学問としての妥当性を問う
世界的に注目され拡張をつづけるシュタイナー教育について、本書では、その難解な理論を一般に解釈可能なパラダイムのもとに構造化し直すことをめざしました。 (本書帯の言葉より)神秘主義のベールを剥ぎ、教育思想としての核を掴む。 人智学的認識論を考察の軸に、シュタイナー教育思想の全体構造と学理論的な妥当性を明らかに。, シュタイナー、人智学、教育思想, ナカニシヤ出版, 単行本(学術書), 単著, 日本語, 978-4-7795-1198-1, 305

2018年1月3日, 西晋一郎の思想-広島から「平和・和解」を問う
本書は、「京都の西田(幾太郎)、広島(文理大)の西」と称された倫理学者西晋一郎の思想を「平和・和解」の視点から読み解いたものである。西は、戦前・戦中にわが国の国体論を導く一方、大戦末期に論語を題材に天皇陛下への御進講で、「食」や「兵」に比し「信」の重要性を訴えた。しかし、戦後は、西田の思想がひきつづき高い評価を得るのとは逆に、西の思想は、「国家主義的イデオロギー」の保持という漠たる指標のもと、意識的・無意識的に〈封印〉されていく。本書では、西が中心に据える〈虚〉という概念に注目し、彼の思想を、戦前における東西の思想的蓄積と発展のうちに位置づけ直し、「平和・和解」理論としての可能性を問うた。第二部では、未整理であった広島大学所蔵の膨大な西晋一郎関連資料の目録をデータ化し収録した。, 広島大学出版会, 2018年, 1, 単行本(学術書), 単著, 日本語, 978-4-903068-42-8, 207
2017年

2017年5月1日, 子どもと倫理学:考え、議論する道徳のために
本書は、J.デューイを源流とし、M.リップマンによって構想・開発された哲学教育プログラム(P4C:Philosophy for Children)を紹介したものである。わが国で始まる「アクティブ・ラーニング」や「考え・議論する道徳」を柱とする「道徳の教科化」に対して、本書の内容は有効な道徳的視点を提供できるものと期待される。, 倫理学、道徳、子どものための哲学, 萌書房, 2017年, 5, 単行本(学術書), 共訳, 衛藤吉則、柏葉武秀、菊地建至、中川雅道、森秀樹, 978-4-86065-112-1, 178, 38

2017年5月1日, 徳は何の役に立つのか?
本書は、アンゼルム・W・ミュラーによる徳倫理学の立場からの著作である。晃洋書房、2017年、単行本(学術書), 越智貢監修、後藤弘志監訳、共訳, 衛藤吉則、池辺寧、上野哲、上村崇、桐原隆弘、後藤雄太、坪井雅史, 978-4-7710-2895-1, 全248頁, 担当箇所:第8章205-238頁
2015年

2015年08月17日,★松本清張にみるノンフィクションとフィクションのはざま-「哲学館事件」(『小説東京帝国大学』)を読み解く
本書は、「第一回松本清張研究奨励事業賞」(北九州市松本清張記念館)を受賞した作品である。
清張がとりあげた学問・教育の自由をめぐる現実の事件(哲学館事件)について、それを完全なるフィクションとしてではなく、作家のイマジネーションを伴った「(推理)小説」という形式で語ることの困難性と事件の重層的な構造を、筆者の専門である思想・宗教・教育学の視点から読み解いた。, 御茶の水書房, 2015年, 8, 単行本(学術書), 単著, 9.784275020208E12, 200, 200
2008年
2008年12月, 応用倫理学事典
越智貢編になる応用倫理学の対象領域をすべて網羅した事典となる。現実の生活場面に関わる倫理学上の問題(環境・生命・情報・教育・企業・政治倫理など)を倫理学の専門知見から 解明を試みる内容となっている。筆者は、現在問題となっている教育基本法について歴史的経緯と改革のポイント、ならびに理解のための倫理学上の枠組みを提示した。, 丸善, 2008年, 12, 事典・辞書, 共著

2008年06月, 教育と倫理
本書は、石崎嘉彦・山内廣隆編〈シリーズ人間論21世紀的課題〉の第6巻『教育と倫理』に当たり、筆者はこの巻の編集に携わっている。
筆者担当部分は、第6部「倫理学と教育」であり、「自由主義の倫理と教育改革」と「モラルを『教える』『身につける』ということ」という二つの章において現代倫理教育の問題点と解決の視点を提示した。, ナカニシヤ出版, 2008年, 06, 単行本(学術書), 共著, 9784779502033, 176
2006年

2006年06月, 未来を拓くシュタイナー教育 世界に広がる教育の夢
本著作は、シュタイナー教育に関する近年の学術論文を中心に編まれたものである。
筆者担当部分は、第Ⅶ章「日本のシュタイナー教育」の第1節「戦前 シュタイナー教育の研究者たち」である。ここにおいて、「戦前におけるシュタイナー教育思想の成立と展開」ならびに「日本におけるシュタイナー教育思想紹介・移入過程」を教育哲学・教育思想の観点から解明した。さらに、この分析を通して、「教育とナショナリズム」との問題を読み解く有効な視点を提示した。, ミネルヴァ書房, 2006年, 06, 単行本(学術書), 共著, 広瀬俊雄 秦理絵子 足立望 池内耕作 広瀬綾子 , 4623046583, 253
2005年

2005年11月, 不安のア・ラ・カルト
本書は、下関市立大学附属産業文化研究所編によるもので、筆者の担当箇所は、第4章「現代の教育改革と不安」である。
ここでは、今日の教育意識に浸透する倫理的「自由主義」や経済的「市場主義」の問題性を指摘した。, 西日本新聞社, 2005年, 11, 単行本(一般書), 共著, 西田雅弘 他3名 , 200

2005年01月, ★岩波応用倫理学講義 6 教育
「岩波応用倫理学」シリーズは、「生命」「環境」「情報」「経済」「性/愛」「教育」「問い」の7巻構成である。本書は、越智貢編の第6巻「教育」編であり、筆者担当部分は、第Ⅱ章「教室通信」の「教育における『自由』ってなに?」と、第Ⅳ章「問題集」の「性教育はなぜモラル教育の範疇に入れられないのか」「モラルの形成と発達はどのようにかかわるのか」「東洋的なモラル教育の可能性」「モラル教育と『生きる力』はどのような関係にあるのか」「何のための『大学改革』か」である。これらの論稿において、全体論的な一元論をパラダイムにも, 岩波書店, 2005年, 01, 単行本(学術書), 共著, 越智 貢 他13人 , 295, 17
2003年
2003年07月, 教育用語辞典
担当した項目は、「シュタイナー教育」(pp.264-265)、「アリストテレス」(pp.11-12)、「ヴィゴツキー」(p.28)、「エンゲルス」(p.37-38)、「科学的教育学の発展」(p.56)、「学校と社会」(p.90)、「教育改革の方向」(pp.118-119)、「教師・教科書中心主義」(pp.141-142)、「クループスカヤ」(p.155)、「最近接発達領域」(pp.207-208)、「シュタンツ便り」(p.265)、「新学習指導要領」(p.296)、「為すことによって学ぶ」(pp.412-413)、「人間精神進歩史」(p.420)、「バゼドウ」(pp.431-432)、「反省的思考」(p.442)、「ヘーゲル」(pp.473-474)、「偏差値教育の弊害」(pp.477-478)、「民主主義と教育」(p.497)、「楽天的教育」(pp.525-526) の全20項目である。, ミネルヴァ書房, 2003年, 07, 事典・辞書, 共著, 山崎英則 片上宗二 , 4623036065, 547
2003年04月, 教育実習ガイダンス
本書は、学校の教育実習に際して必要な教育学上の知識と技能を習得させることを目的として編集されたものである。
筆者は、第5章「高校生とは」(pp.42-50)を担当執筆した。ここにおいて、現行の教育改革と新学習指導要領の位置づけを明らかにし、高校生のこころとからだの発達や実態に焦点を当て、高校教育のあるべき姿を描き出した。 , 東信堂, 2003年, 04, 教科書, 共著, 山崎英則 北川明 佐藤隆 三橋謙一郎 , 4887134967, 182
2000年

2000年08月, 松本清張氏は、「哲学館事件」(『小説東京帝国大学』)に何をみたのか?
「哲学館事件」とは、明治35年12月に起こり、「教育の自由」「学問の自由」への干渉をめぐって、社会・政治問題となった事件得ある。従来、この事件は、社会派小説家松本清張がいち早く問題視し、政・官・学・宗教といった側面から読み解きを試みていた。しかし、清張の解読は、限られた資料に依拠したもので、事件の各点と点は大きくは想像力によって埋められていた。それに対し、本研究は、できるかぎり詳細かつ厳密に、当時の関係者にかかわる著作・論文・記事などを再検証することを通して、事件の本質を描き出すことにつとめた。その帰結と, 北九州市立松本清張記念館, 2000年, 08, 単行本(学術書), 単著, 200, 200
2000年05月, 教育思想事典
事典項目「シュタイナー」について執筆したものである。内容は、「生涯」、「思想の内容」、「ヴァルドルフ学校の影響」、「教育学における位置づけ」と小項目に分類し記述した。とりわけ、シュタイナー教育が、今日の閉塞的な教育界に有効な教育方法であることを指摘した。, 勁草書房, 2000年, 05, 事典・辞書, 共編著, 衛藤 吉則 , 4326250410, 772

2000年02月, 近代教育思想の展開
本書は、小笠原道雄監修、林忠幸・森川直編集による著作で、筆者担当部分は、第Ⅱ部「近代教育学説の展開」の第17章「シュタイナーと改革教育運動」である。
現在、世界的な注目を集めているシュタイナー教育思想が、世界的な新教育運動と呼応する形で生起したドイツ改革教育運動において、教育学上いかに位置づくのかについて論述した。, 福村出版, 2000年, 02, 単行本(学術書), 共著, 林忠幸 北川明 山崎英則 山邊光宏 西村正登 岡谷英明 小川哲哉 鈴木幹雄 冨永光昭 上寺常和 森川直 伴野昌弘 上畑良信 寺岡聖豪 桜井佳樹 杉山精一 木内陽一 越後哲治 , 4571101252, 340
1998年

1998年08月, ★仙厓
本書『仙厓』は、西日本人物誌シリーズの一つとして刊行された。本書で取りあげた仙厓義梵は、江戸時代末期に博多聖福寺の住職として近世禅林の再興を成し遂げた臨済宗の禅僧であり、彼の生涯と思想を解明した。従来、仙厓についての先行研究は、彼の書画を対象としたものがほとんどあったが、本著作では、書画に加え、仙厓が著した『百堂三書』『点眼薬』『三徳宝図説並序』『聖福普門円通禅師語録』『かっ睡余稿』『触鼻羊』『仙厓和尚語録』等の原著作をも考察の対象とし、仙厓思想の全体像を描出した。第一章の「仙厓の生涯」を石上敏(大阪商業, 西日本新聞社, 1998年, 08, 単行本(学術書), 編著, 石上 敏 , 4816704663, 202